最初の候補はシンプルなキジマだったが、シートとシートレールの間にステーを割り込ませる構造には欠点があるようなので却下。次なる候補のGIVI モノラック用フィッティング[3111FZ] + アルミプレート[M8B] は、M8/M8Bが入手困難で値段も不当に高いので落選となった。実際にミニラックが届いてさっそく取り付けてみたところ、選択は間違っていなかった。キャンプ用品をタンデムシートとキャリアを併用して積むので、キャリアがあまり高く持ち上がっているのは使いにくい。その点、このSV650用ミニラックは合格だ。ドイツ製で多少大味なところもあるが、変な加工もなしに簡単に取り付けられた。カウルと干渉したりということもまったくない。 それにしても、どうして世の中にこの製品の取り付けレポートが見当たらないのだろう。実物に添付されている説明書を見るまで、マウント構造さえしっかり分からず、かなり不安を抱えての注文だった。せめて当ページでは詳細に記録しておくことにする。取り付けに必要な工具は、4mm, 5mm, 6mmのヘキサゴンレンチと、10mmのボックスレンチとラチェットまたはメガネレンチ。 |
マウントの主役は、シートカウルをシートフレームに固定しているM6ボルト穴を利用して取り付ける、5.2mm厚の鉄板。本来シートフレーム側に雌ねじが切られているのだが、ヘプコのものは、ねじ込んだ上でさらにナイロンロックナットで厳重に緩み止め。その鉄板にラックベース本体をM8ボルトで固定する(ここにはネジロック剤を使用)。下段に、付属の取り付け説明書も載せておいたのでご参考に。 ラックベース前端は、電装ボックスをフレームに固定しているM6ボルトの穴を利用する構造。GIVIはたしかタンデムステー付け根のボルトを利用していたと思うが、これもナイスな設計だ。ここも当初はネジロック剤による緩み止めだけ施していたが、たびたび増し締めを迫られたので、ボルトヘッド直上のワッシャをスプリングワッシャに変更したところ、やっと緩まなくなった。アルミの天板はM6の皿ネジとナットで固定するのだが、ボルト受けステーがベースパイプの上面より少し低い位置に付いているために、たわんでしまいしっかり最後まで締めきれない。そこで、天板とステーの間に M6 x φ19 x 1.5mm のワッシャを挟んだ。 説明書の表記上は耐荷重3kgとなっているが、ステーをつかんでサイドスタンドターンできるくらい頑丈だ。実際に何度もキャンプ用品を満載してみると、天板の穴や、補強を兼ねるベースのリブのおかげで、アンカーとして活用できるポイントが随所にあり非常に使いやすいことが分かってくる。今のところ、MOTO Fizz キャンリングコード3-V でタンデムフックを基点にして仮止めした上で、ROKストラップ をベースメインパイプと天板後部穴とに渡して本締めするのが最強。これだと、ワインディングをいくら走っても荷物が前後左右1センチだってズレたことがない。 |