時として、プロトコルの扱い方が conntrack 機構に分からないことがある。コネクション追跡機構にとって未知のプロトコルだったり、そのプロトコルの動作仕様が分からない場合だ。こうした際には、コネクション追跡はデフォルト動作に立ち返る。デフォルト動作を採るプロトコルの例が、 NETBLT、 MUX、 EGP だ。デフォルト動作は UDP 接続の追跡に似通ったものとなる。初めのパケットは NEW と判断され、回答以降のトラフィックは ESTABLISHED と判断される。
デフォルト動作が選択された場合、これらのパケットはどれも、初期値として同じタイムアウトの値を採る。この値は /proc/sys/net/ipv4/netfilter/ip_ct_generic_timeout の変数で設定可能だ。デフォルト値は 600 秒つまり 10 分となっている。デフォルトコネクション追跡を使用するリンクにどういったトラフィックを乗せたいかによって、この値は調整する必要がある。特に、衛星を経由してトラフィックを送り返す場合などには、長い時間を要する可能性があるため、値を調整しなければならない。